記念誌・工事誌の作り方−2[企画構成(後編)]

工事誌イメージ編集会議の開催

記念誌や工事誌を制作する場合、何人かのチームで制作することが多いと思います。複数の記念誌担当者がいる場合、分担を決めてうまく連携を図ることが重要です。そのためには「編集委員会」を設置するとよいと思います。


編集委員会では、誰が実際の調整役になるかを決め(編集委員長でなくてもよい)、スケジュールや各担当者の役割を決定します。

さらに、定期的に編集会議を開催し、進捗状況や問題点などを話し合います。状況に応じてスケジュールや内容の変更などの検討も必要になってくるでしょう。次の編集会議までの間は、各担当者の作業内容ややりとりをメールで回覧する、あるいは進捗状況をWebで共有するなどして、編集委員全員が把握しておくとよいと思います。

時系列での制作

工事誌・記念誌の内容構成は、基本的に時系列で進めるとわかりやすいと思います。本文の冒頭はプロジェクトの企画や概要、その後工事がスタートし最後に竣工、というページ構成です。時系列といっても同時期に複数のプロジェクトが進行する場合も多いため、プロジェクトごとに、それぞれ実際の工事担当者が内容をまとめます。

工事誌・記念誌イメージ

記録に奥行きを持たせるサイドストーリー

内容すべてが工事の記録であっても、工事誌や記念誌として十分意義のあるものになります。さらにそこにサイドストーリーを加わえることができれば、内容に奥行きがでて、幅が広がり、読む人の興味もわくと思います。

歴史年表の掲載

同じ場所の過去の写真(昭和初期など)を採用したり、地域の変遷と日本や世界の出来事を併記した歴史年表を掲載すると、その地域の風景や産業の移り変わりがわかり、また、歴史的にも意義が生まれます。

プロジェクトが企画された背景と環境への配慮を説明

地域の方々への理解や利便性の向上など、プロジェクトの意義を共有したり、あるいは工事が環境面でも配慮されたものであることを説明します。

見学会や竣工式典、メディアの取材記事の掲載

学生さんや市民の方向けの見学会や竣工時に式典が行われた場合には、写真入りの記事を掲載しておくとよいでしょう。新聞・雑誌などからの取材を受けた場合は、記事を転載する方法もあります。

巻末に資料編も

また、本編とは別に巻末へ「資料編」を作成しておくと、将来の技術者向け資料としても意義の高いものとなります。資料編には、工事や部材の図面、沿革、プロジェクト参画者の名簿などを掲載するとよいでしょう。

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